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窓から緑が見えるだけで、心は回復する ― “眺める庭”の癒しの科学2026-02-20

現代の暮らしは、常に情報と刺激に囲まれています。
スマートフォン、パソコン、テレビ、仕事の画面。
気づかないうちに、私たちの目と脳は休む間もなく働き続けています。
そんなとき、ふと窓の外に目を向けると、
そこに緑があるだけで、少し気持ちが和らぐ。
そんな経験はないでしょうか。
実はこの「何気なく緑を見る」という行為には、
科学的にも、心と身体を回復させる効果があることがわかっています。
庭は、入って使う場所であると同時に、
“眺めるだけで心を整える風景”でもあるのです。
人は「自然を見るだけ」で回復する生き物
人は本来、長い進化の歴史の中で、自然の中で生きてきました。
そのため私たちの脳には、「自然のある環境=安全な場所」と感じる仕組みが備わっています。
この考え方は「バイオフィリア理論」と呼ばれ、
人は本能的に自然を求め、自然と触れることで心身が安定するとされています。
近年の研究では、実際に自然の中に入らなくても、
「自然を眺めるだけ」でもストレスが軽減し、回復効果が得られることが示されています。
たとえば、
病室の窓から緑が見える患者の方が、回復が早かった
自然の見えるオフィスで働く人の方が、疲労感が少なかった
といった報告もあります。
つまり、庭は「使う場所」である以前に、
「見るだけで心を整える装置」でもあるのです。
なぜ“眺める緑”はストレスを下げるのか

では、なぜ緑を見るだけで、私たちの心は楽になるのでしょうか。
大きな理由のひとつは、脳の「安全認知」にあります。
人の脳は常に、
「ここは安全か」「危険はないか」
を無意識に判断し続けています。
自然の風景、特に木々や草花、水の動きといった要素は、
進化の過程で「生き延びやすい環境」として脳に記憶されてきました。
そのため緑を見ると、脳は自然と
・緊張をゆるめる
・呼吸を落ち着かせる
・副交感神経を優位にする
といった反応を起こします。
また、
・緑色は目の疲れを和らげる
・風に揺れる葉は心拍を安定させる
・自然の曲線は直線よりも安心感を与える
といった視覚的な効果も、静かに心を整えてくれます。
「ただ眺めているだけ」でも、
私たちの脳は確かに回復しているのです。
庭は「使う場所」だけではなく「回復する風景」
庭というと、
「ガーデニングをする場所」
「バーベキューを楽しむ場所」
といったイメージを持たれる方が多いかもしれません。
もちろん、それも庭の大切な役割です。
しかしもうひとつ、見落とされがちな大きな価値があります。
それが、「眺める庭」という考え方です。
リビングのソファから、
キッチンの窓から、
書斎のデスクから。
毎日、何気なく目に入る風景に自然があるだけで、
私たちの心と脳は、少しずつ回復していきます。
庭に出る時間がなくてもいい。
手入れが完璧でなくてもいい。
そこに自然が“見える”こと自体が、すでに癒しになっている。
それが「眺める庭」の本当の価値です。
自宅の庭で取り入れたい「癒しの景色」3つのポイント

では、実際に“眺める庭”をつくるとき、
どのような点を意識するとよいのでしょうか。
① 風に揺れる植物を取り入れる
風に揺れる葉や枝の動きは、
人の呼吸や心拍と自然にリズムが同期しやすいと言われています。
常緑樹や落葉樹を組み合わせることで、
一年を通して穏やかな動きのある風景をつくることができます。
② 奥行きのある配置をつくる
癒しの景色には、「奥行き」がとても重要です。
手前に低木、
中ほどに中木、
奥に高木。
視線が自然に奥へ抜けることで、
空間に広がりが生まれ、心にも余白が生まれます。
③ 季節の変化を感じられるようにする
新緑、花、実、紅葉、冬の枝ぶり。
四季の移ろいは、「時間の流れ」を穏やかに感じさせてくれます。
この変化そのものが、
忙しい日常の中で心をリセットするきっかけになります。
こんな人・こんな暮らしに“眺める庭”は特におすすめ
「眺める庭」は、特に次のような方におすすめです。
・在宅ワークやデスクワークが多い方
・子育てや家事で忙しい方
・庭に出る時間がなかなか取れない方
・高齢のご家族と暮らしている方
外に出なくても、
窓の外に自然があるだけで、
日常の中に小さな回復の時間が生まれます。
庭は「使わなければ意味がない場所」ではありません。
見えるだけで、十分に価値のある空間なのです。
“眺める庭”をつくるとき、私たちが大切にしていること
私たちが庭づくりで大切にしているのは、
単に植物を配置することではありません。
・どの窓から庭を見るのか
・どの高さで視線が抜けるのか
・朝と夕方で、どんな光が入るのか
・日常の動線の中で、どこに自然が現れるのか
そうした「暮らしの視線」を丁寧に考えながら、庭を設計しています。
庭は、特別な時間のためだけの場所ではなく、
毎日の何気ない瞬間を、静かに支える風景であってほしい。
その想いで、一つひとつの庭と向き合っています。
まとめ ― 庭は、毎日の暮らしを回復させる風景
庭は、装飾でも、贅沢でもありません。
それは、日々の暮らしの中で、
知らず知らずのうちに心を整えてくれる「回復の風景」です。
窓の外に緑があるだけで、
私たちは少し呼吸が深くなり、
少し肩の力を抜くことができます。
もしこれから庭づくりを考える機会があれば、
「どう使うか」だけでなく、
「どんな風景を見るか」という視点も、ぜひ大切にしてみてください。
その庭は、きっと長く、静かに、
あなたの暮らしを支えてくれるはずです。
